頂いたメールをブログに収録します

テクニカル分析には、様々な仕掛けポイントがある事
はご存じのとおりです。

例えばそれは上値抵抗線ブレイクの買いエントリーで
あったり、例えばペナントやフラッグパターンのブレ
イクであったりと、テクニカル分析の参考書を読めば、
１日では覚えきれないほどの沢山の仕掛けポイントが
紹介されています。

そして、学んだパターンをチャート上に見つけて待ち
伏せし、チャンスが訪れたら仕掛けます。

ところが、例えば上値抵抗線ブレイクとみて買いエン
トリーしたのに、次第に勢いがなくなって、元あった
抵抗線の下にまで価格が下がってきてしまって、あえ
なく損切りという事も多々起こります。

普通はそこで一つのトレードが終わり、また次のトレ
ードに向けて、好機を探し始めます。
これが普通です。

でも、ちょっと待って下さい。

誰の目にも明らかな上値抵抗線が上方ブレイクされた
のであれば、僕以外の多くのトレーダーも、
やはり、

「チャンス到来！」

とばかり、買いエントリーをしているはずであり、そ
れが不発に終わって、今度は誰の目にも明らかな損切
りレベルにまで落ちいきているという事は、他にも多
くのトレーダーが、損切りの売り注文を出そうとして
いるに違いありません。

という事は、そこで売りエントリーする事には、ある
程度の優位性があるという事になります。
この戦法には、ブレイクアウト手法で名をはせたター
トルズという投機家集団を食い物にしたという事で、

「タートル・スープ」

という名前がつけられ、多くのトレーダーに知られて
います。

が、この考え方を日々使いこなし、利益に変換できて
いるトレーダーは少数派です。

これは、優位性が無いから少数派になったのではなく、
単に誰でも知っていそうで、しかもかなり古い手法な
ので、新し物好きで移り気なトレーダーから忘れられ
た存在になっているだけだと私は想像しています。

ところがこの戦法、今でも、

「かなり使える！」

のです。

上値抵抗線や下値支持線、ペナントやフラッグを見つ
けて、ブレイクを待ち伏せ、仕掛けポイントや利確目
標、損切りポイントを決めたら、更に、ブレイクアウ
トが失敗に終わった場合に、それを逆手に取って利益
とする為には、どこで仕掛け、更にはどこで損切りす
るのが妥当か等について、いつも考える事を習慣化さ
れる事を強くお勧めします。

その思考の過程では、上位時間枠のトレンドの状態や、
メジャーな支持線・抵抗線の位置などのチェックも
欠かせません。

こういう「頭の体操」をトレードしている最中に休み
なく続ける事で、エントリーチャンスが増えるのは
勿論のこと、上昇や下落に偏向する事のない柔軟な思
考力が養われていきます。

ドテン

は危険です。
でも、ある程度経験を積んで総合的な判断の上で行う
ドテンは、収益効率を高めてくれる妙薬にもなり得ま
す。

妙薬を得る為には、まず自分がこれから取ろうとして
いるポジションと反対向きのポジションを取る事の妥
当性を常に思考する習慣を身につける事から始めてみ
て下さい。

1日や2日では何も変わりませんが、1ヶ月、２ヶ月と
続ければ、トレードに対する感覚が着実に研ぎ澄まさ
れてきている事を実感できるはずです。

実際にドテンするのは、それからでも、決して遅すぎ
る事はありません。