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かなり経験を積んだトレーダーでも結構、

「トレードは難しい。
　特に利確は難しい。」

と感じ、苦しんでいます。
確かに、予知能力の無い人間にとってトレードは簡単
ではないのは事実でしょう。

でも、難しいと感じ、それを頭の中で、

「難しい、難しい、特に利確は難しい」

と唱え続ければ、ますます難しくなっていきます。
トレードから利益を得る事を、もっと楽に続けていく
為には、

「トレードは難しい」

とすぐ思ってしまう習慣を止めた方が良いです。
そう思う事によって、簡単になるのならともかく、
どんどん難しさが積み重なって、

「ああ、もうトレードなんて辞めてしまいたい！」

となってしまうのがオチですから。

トレードが簡単と言うつもりもありませんが、難し
いと思いつめても、ロクな事はありません。

なぜ「難しい」と思うかというと、根本のところで、

「トレードを極めれば、簡単なはずだ！」

という思い込みがあります。
ポジションをとっている最中には、どこまで利を伸
ばせば良いか全然判らなかったのに、翌日になって
みれば、あれだけ悩んだのが嘘のように、目の前に
過去チャートが表示され、どこで利確すれば良かっ
たのか一目瞭然です。

その結果、

「こんな簡単な事が、なぜ判らないのか？
　ああ、やっぱりトレードは難しいものだ！」

という思考になりがちです。
この思考が誤りである事は明らかです。

未来の値動きは誰にも「不明」なのに対して、過去
の値動きは誰にも「明確」です。
この「不明」と「明確」を同じ土俵に上げて無意識
に比べてしまうものだから、

「簡単なはずのものが判らない」＝「難しい」

という思いになってしまうのです。

未来は見えないのだから、どこが天井かなんて判る
はずがありません。
判るはずの無い事は判らないのが当たり前であって、
難しいから判らないのではないという事に気づいて
下さい。

どこまでトレードを極めたって、どこで利食えば
利益が最大になるかなんて、現在進行形の中にいる
限り、

「絶対に判らない」

のです。
だから必ずと言ってよいほど、利確が早すぎたり、
遅すぎたりするものなのです。
それで当たり前なのです。
当たり前の事なのだから、難しくもなんともありま
せん。

従って、トレーダーに必要なのは利確ルールを持ち、
それを守る事だけです。

一度決めた利確ルールは、一定期間守り続ける。

これもまた難しいと言えば難しいですが、本気で
取り組めば誰でも乗り越えられる事ですし、乗り越
えてしまえば、それが当たり前になっていきます。

そして一定期間を一貫性のあるルールで乗り切って、
最後に全てのトレードを検証して、必要であれば
利確ルールの修正を行えば良いのです。
そしてまた、一定期間、一定のルールで頑張る。

未来を見るのではなく、過去データから作成された
ルールに従うのですから、勝つ事もあれば負ける事
もあります。しかしルールに確率的な根拠があれば、
収支ではプラスになると考えるのが妥当です。

トレードは、当たり前ですけど、個々のトレード単
位では負けても良いし、後付で考えて最悪の手仕舞
いをしても、全く問題は無いのです。
だって、未来は常に「不明」なのですから。

無駄に「難しい！」と思う習慣は止めて、

「私はルールを守る。それだけの事だ！」

と考えてみてはいかがでしょう？
それで収支がグンとアップする事は無いかも知れま
せんが、ストレスはかなり減ると思います。